DDM-HAL2

小規模向けダスト濃度計 DDM-HAL2小規模向けダスト濃度計 DDM-HAL2

ダスト濃度計は企業のコンプライアンス(法令遵守)の確立、CSR(企業の社会的責任)にとって必要な環境監視機器です。

固定発生源であるボイラ、燃焼炉そして移動発生源である船舶ボイラから排出される排ガス中のばいじんを連続的に測定するための環境モニタリング計測器「ダスト濃度計」。厳しさを増す大気汚染防止法のばいじん濃度規制値を遵守するためには、法律で規定されている数ヶ月に一度の手分析(JIS法)データと合わせ込みを行ったダスト濃度計の連続データを管理することが重要となります。ダスト濃度計は法律上の設置義務は有りませんが、このDDM-HAL2によって小規模プラントに於いてもローコストでばいじんの連続モニタリングが可能になり、環境CSRを果たすことが出来ます。

(株)田中電気研究所製プローブ式光散乱ダスト濃度計 DDM-HAL2型とは

約250φの煙道での測定の様子約250φの煙道での測定の様子

当社のベストセラー機であるダスト濃度計「DDM-2001型」は小規模から大規模プラント(施設)まで数多くの納入実績があります。このたび、小規模プラント向けに特化した新開発のプローブ式ダスト濃度計が「DDM-HAL2型」です。全国に20数万基あるばい煙発生施設でのばいじん連続監視により、大気環境の改善に寄与することができます。光源にLEDを採用して長寿命化を実現すると共に、モーター等の回転部分を無くしていますので、振動に強い構造を実現しました。今後は移動発生源である船舶ボイラへの設置も可能となりました。

簡単な設置工事

JIS 10K 100Aフランジへの取り付け方式ですので、簡単に機器の設置ができます。

簡単な設置工事

簡単な設置工事

※フランジの長さは標準型で230mm以内です。
※パージエアーとしては清浄なエアーを供給して下さい。

測定データ:相関係数の実例

粉体発生装置を使って、JISZ8808に従った等速吸引法によるダスト濃度の手分析値とDDM-HAL2の出力との間には、相関係数0.999を確認できています。

ダスト濃度計試験装置

DDM-HAL2/JISZ8808検量線

ノンサンプリング光散乱方式

投光した光がダストに当たり、散乱した微小な光を電気信号に変えてダスト濃度を知ることができます。

利点:低濃度でのダスト濃度測定が可能で、手分析との相関係数が高い測定方式です。

※光散乱式はダストの粒径、色に影響を受けますが、集塵機出口ではほぼ一定ですので問題なく測定ができます。(株)田中電気研究所のダスト濃度計は煙道または煙突に直接取り付ける「ノンサンプリング式」を採用しています。排ガスの流速に影響されず、ばいじん濃度の瞬時変化を捕らえることができます。

「プローブ式光散乱ダスト濃度計DDM-HAL2型の特長

ダスト濃度計DDM-HAL2型は煙道径が1m程度の小規模燃焼施設向けを想定し、LEDを光源としたノンサンプリング光散乱方式を採用しています。プローブ型によって簡単な設置を実現すると同時に、プローブを引き抜かなくても自動でスパン校正ができるように、CPUの信号によって測定光路と校正光路の切り替えを行なっています。低濃度から高濃度までのばいじんを高感度でリアルタイムに測定し、データはエビデンスとして活用できます。

DDM-HAL2 正面DDM-HAL2 正面

DDM-HAL2 側面DDM-HAL2 側面

DDM-HAL2 開扉時DDM-HAL2 開扉時

  • 1プラント稼動中に光学系を含めたゼロ、スパン校正の健全性確認ができます。(手動・自動切換付)
  • 2同期検波方式を採用していますので、太陽光、照明光が有る所でも測定が可能です。
    特に高精度の水晶振動子を用いたことで、長期間の同期のずれがありません。
  • 3検出器を煙道の1箇所だけに取付けるため、光透過式の様な光軸を合わせた2箇所の工事が不要です。
  • 4光源には長寿命のLEDを採用していますので、長期間メンテナンスフリーで使用が可能です。また、LEDを計測制御に使用する際には負の温度特性が問題になりますが、当社では光量のフィードバックによるパルス駆動電流制御回路の開発により、温度依存性を極力抑えることができました。出力安定度±2%/10°C以内
  • 5LEDの光量低下を定期的にモニタリングし、出力に補正を掛けています。この補正係数が一定値を超えた時点でLED光源の寿命警報が出ます。尚、補正係数は切り替えスイッチによって表示ができます。
  • 6モーターなどの回転部品を使用していませんので、船舶の様な大きな振動のある場所での使用ができます。
  • 7検出面のエアーパージ構造には実績のある特許二層構造を採用しており、プローブはヒーターで加熱を行っています。そのため結露の心配が無く長期間メンテナンスフリーで使用が可能です。
  • 8検出面を清浄に保つためのパージエアーに清浄な計装エアーが用意できない場合には、状況に応じて各種パージエアー制御盤、ブロワー盤をオプションでご用意できます。
  • 9煙道の構造により、特注プローブの製作も可能です。

    特注例

構成図

構成図

外形図

外形図

仕様

構造 「プローブ型・ノンサンプリング光散乱方式(プローブ先端の埋め込みヒーターにより結露防止)
測定原理 45度後方散乱方式
光源 赤色LED光源(中心波長625nm)
測定範囲

濃度計換算0~100mg/m³(標準状態:0℃、1気圧)相当出力以上の0~100%出力
レンジは上記より広い方向に連続的に可変できます。但し、被測定物の性状によって測定範囲は変わります。

測定可能粒子径:PM2.5を含む粒子に対する散乱光出力

外部出力 DC4~20mA絶縁出力(負荷抵抗550Ω以下)
RS-232C I/F出力(ポートを用意)
指示計 0~100%表示のデジタルパネルメーター
故障警報出力 電源断、ランプ異常、校正異常、内部電源電圧異常を論理和で1接点出力
:ドライa接点、接点容量AC/DC200V、0.1A
ゼロ・スパン校正 手動または自動校正(出荷時自動校正)
自動校正周期:7日または30日の切替選択(出荷時30日)
自動校正中接点出力:ドライa接点、接点容量AC/DC200V、0.1A
自動校正により求められたスパン補正係数は、パネル面内部の押しボタンスイッチを押すことにより、測定値と切替で指示計によってモニターすることができます。
積分時間可変範囲 約1~100秒
移動平均時間 0~15分の1分刻みで設定(0設定=移動平均無し)
温度安定度 外部出力±2%/10°C(設計中心20°C)
手分析との相関係数 0.98以上
排ガス条件 温度:250°C以下 圧力:+100kPa以下
供給電源 AC100V±10%(50Hz、60Hz)、300VA以上
周囲温度 -10~50°C(動作可能範囲)
保護等級 IP54相当(屋外仕様)
外形寸法 378.2×354×350.7mm(プローブ部、外線用ケーブルクランプを除く)
重量 約30kg